日本の農業が必ず復活する45の理由を読みました

月間農業経営者副編集長の浅川芳裕(あさかわよしひろ)氏の講義を日本政策学校で聞いて、とても面白かったので、講義後、著者から直接「日本の農業が必ず復活する45」を購入し、読んでみました

_r

本の帯には「これが”被曝”野菜の真実だ!」と書かれていて、一見、放射能汚染の話ばかりに見える表紙になってしまっていますが、45項目のうち、1-4の4つだけがこの手の話で、それ以外は日本の農業が実際にどのような状況なのか、農業を強くするにはどのような手立てが考えられるのかを提言されています。

 

テレビなどの報道で見る限り、日本の農業は弱くて死に体になっているかの印象を与えられていますが、浅川氏はそんな事はないと言い切っています。

 

例えば、日本の農業生産額ランキングでは世界5位とかなり強い産業

  1. 中国 2,804億ドル
  2. 米国 1,775億ドル
  3. インド 1,474億ドル
  4. ブラジル 1,009億ドル
  5. 日本 826億ドル

もちろん、日本は物価が高いので、単純に金額だけで比較するのは問題あるとご指摘される方もいるでしょうし、僕もそう思っていますが、正しく集計された数字はウソつきませんからね

 

農家の高齢化が進み、後継者がいなくて農家が減っていて大変だ!って論調も良くみますが、1960年代に比べると、確かに農業従事者数は1/6と減っていますが、1人あたりの生産量は6倍に増えているので、効率が大幅に上がってきてるだけ

日本だけでなく、先進国ではどこの国でも、農家さんの数が減っているそうです。

 

自給率が40%と低くて大変だという話も頻繁に聞きますよね

自給率はカロリーで計算されていて

分母は、大量に廃棄されているものも含んだ国民1人あたりの供給カロリー

分子は、国産がまかなえる供給カロリー

よく見る「自給率」はかなり怪しい指標で、これを計算している国は日本と韓国だけで、韓国は計算だけしているけど、国の指針としては使っていないそうです。

「自給率」が意味のある数字だったら他国も真似するはずですよね。

 

自給率100%の国ってどこの国になると思いますか?

要は輸入出来ない国、日本から近い国だと北朝鮮が自給率がほぼ100%になるそうです

北朝鮮が幸せな国だと思います?少なくとも僕はそう思えません。

自給率が高い国は、単にお金がなくて輸入できない国なんですね

 

野菜、特に葉物なんかはカロリーは殆ど0なんで自給率への貢献は出来ません

カロリーが高い農産物は儲けが少ないものなので、作りたい農家さんも少なくなってしまう。

カロリーベースの自給率を無理やりあげようとすると、作りたくないものを作ってもらわなければならないし、赤字を補填する必要が出てしまう。

 

第二次大戦中の日本は鎖国状態で輸入が出来なかったために慢性的に食料不足で、その頃の記憶が、当時の体験者では僕らの世代にも受け継がれているために、食べられなくなるぞと自給率を使って脅されると、仕方ないな?って気になりがちですが

グローバル化が進んだ今の世の中で、一切の貿易が出来なくなる状態を想定して、その時に備えて国内で何でもまかなえるようにするのはかなり非現実的ではないでしょうか?

 

農業の問題は、自給率の低さ、後継者問題、高齢化などではなくて、赤字になってしまっていて儲からない事

農業が黒字の産業だったら、どんどん税金を投入する必要もなく、逆に税収が増えますよね。

赤字の農業を保護するために税金を投入するのではなくて、農業が産業として黒字になることを支援するために税金を使ったり、政策を決めるべき

 

本書に書かれている事が全て正しいのか、僕には検証することは出来ませんし、農業の現場も自分で体験したこともありませんが

とてもおもしろい考え方だと思いますので、是非一度浅川氏の著作を読まれることをオススメします。

 

 

前へ

え?蝶結び出来なかったの??

次へ

楽天が9月2日に発表した電子書籍端末「kobo touch」を予約してみました