デフレの正体を読んで、僕の疑問がかなり解けました
日本政策投資銀行参事役 藻谷浩介氏の著作「デフレの正体」を読んで、今まで漠然と疑問に思っていた事に対して色々と答えをもらった気がしました
無駄に道路とかほじくり返したり、変なダムを作ったりと公共投資をしているけど、本当に景気対策になってるの?
物が売れなくなったとか、若者に物欲がなくなったなんて話をよく聞くけど、僕の周りの人は物欲だらけだけど??
日本国は破産しているようにしか見えないけど??
1,000兆円以上個人資産があるというけど、うちはそんなに貯金ないぞ??みんなそんなに蓄えてるの?
企業ってどうして右肩上がりの成長を示し続けなければいけないのか?従業員がそこそこ給料を貰えて幸せに暮らせる程度の事業を継続するのではなんでいけないのか?
そんなに売れないのに、どうしてガンガン生産して、シェア取り合戦をして、赤字を垂れ流して事業を継続していこうと血眼になっているのか?リコーのGRシリーズみたいに、そんなに数は出ないかも知れないけど、あまり値崩れさせて売り続けるような売り方がされないのはなぜ?
他にも色々と新聞を読もうが、ニュースを見ようが納得いかない疑問がてんこ盛り
この本を読んで全てが解明された訳ではないですが、僕の疑問の7-8割に対してなんらかのヒントや回答を与えてくれました。
18-65歳の働いて、お金を稼いで、お金を使う生産年齢人口が減ったため、使われるお金の絶対額が減ってしまった
若者の給料は低いから、ぎりぎりで生活しているので、これ以上お金を使う余裕もない。子供が出来たらなおさらお金足りませんよね
1,000兆円以上の金融資産は富裕層の老人が持っているが、彼らはとくに欲しいものも無いし、この先不安だから、お金を使わずに蓄えているだけ。巨額のお金が循環せずに寝ているだけ
あー、なるほど、だから売れないのね
売れないのに、高度成長期のような生産しか企業がしないから、ヒタスラ値崩れしていき、その分給料が払えず、人を減らすしかなくてと、マイナスのスパイラルに入っちゃうのね
このままいくと、日本はもっと高年齢化が進み、悪い方向にしか進まないから、内需も拡大しないし、景気は悪いまま...
作者が提案する方法は
1)20-40代の給料をあげる。なかなか企業経営者や株主が納得しない気もしますが
2)生前贈与を積極的に行う。本当にお金が必要な世代に贈与する場合は相続税の税率を下げるとかすれば、結構お金が回るかも知れませんね
3)生産年齢人口を増やす。具体的には女性にもっと社会進出としてもらう。今はパートなども含み働いている女性は4割程度ととても少ない。女性がもっと働きやすい社会にして、就業人口をぐっと増やす
4)大量生産品ではなく、イタリアのブランド製品のような、日本のブランド品を育てる。日本の伝統品は昔から海外で人気があったりしてますから、何かやれることはある気がします
5)観光誘致をもっと積極的に行う。日本は素晴らしい文化遺産や美しい自然があるので、十分観光に値しますよね。
6)富裕層がお金を使うに値する商品、サービスを作る
今まで国がちゃんとやっていない事ばかりなんで、もしかしたらこれらをやったら変わるかも知れないって気になりました
この本は本当の良著だと思うので、是非ともみんなに読んで欲しいと思います
特に企業の経営層、行政の方、政治家の方には必読書
この本に提唱されていることが本当に正しいか正直分からない部分があるとは思いますが、今までとってきた手法をとり続けても、このままだとジリ貧にしか思えないんですよね
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