ScanSnap SV600で購入することの出来ない貴重な本『大八州開拓史』を自炊する方法を説明してみた

非接触型のドキュメントスキャナー ScanSnap SV600をPFUさんからお借りしたのは、図書館でも貸出禁止の閲覧のみになっている『大八州開拓史』を電子化し、HPなどで公開することで、多くの方に見て頂けるようにしたかったからなんです。

Dscf2100_r

しかし、自炊中に本の上に乗るな(笑

おまけに本は借り物だぞ!

ScanSnap SV600は専用の黒いマットの上に本を開いて置き、上からスキャンしていく事で本を画像として取り込んでいきます

Dscf2096_r

本の形状を自動認識してくれるのですが、時々失敗してくれます

赤い線がページの外枠を表してるのですが、この時は全く本の形に合ってませんね

こういう場合は線の隅をマウスで動かして本の形に合わせます

Sv600_001_r

隅を合わせていくと紙のたわみやゆがみは自動的に合わせてくれます

Sv600_002_r

本の歪みの補正は完璧にうまくいくわけではないので、なるべく紙歪んでいないように指で押さえてスキャンした方が、補正後が綺麗になります。

 

しかし、指で押さえると、指先も画像として取り込まれてしまいます

Sv600_004_r

写り込んだ指先を消すツールがあるので、本の歪みの補正後に各ページに写り込んだ指をマウスで指定していき、指を消していきます

指先の指定ツールの認識が甘くて、赤い枠で囲まれたところが消えるのですが、どうみても指をちゃんと認識できていません。

赤い枠を手作業で1つづつ広げていき、指を消していきます

Sv600_004_1

SV600で本のスキャンそのものはそんなに時間がかからないのですが、紙の外形の認識に失敗した時のマニュアル作業と、指を消す作業にかなりの時間がかかりましたが、PDF化したものを見てみると、かなり綺麗でしょう?

Sv600_011_r

次のバージョンアップとかで、認識精度を上げて欲しいものです。

 

SV600を使っていて、他にちょっと気になったのが、縦横混在のページが合った場合

Sv600_014_r

左側のページの場合、表が横向きになっているのですが、SV600は自動で回転して正位置になるようにPDF化してくれませんでした。

ScanSnapオーガナイザー上ではPDFのページの削除、回転などが出来ないため、一旦PDFファイルとして保存した後で、同梱ソフトのAcrobatでファイルを開き直して、ページを回転させます。

ページを正位置に回転させておかないと、タブレットは簡単に横に傾けてみる事ができますが、パソコンの画面でみるときは回転させるのが面倒なので、ファイル側を直しておく必要があります。

作成したPDFファイルをAcrobatで開くと表が横向にになってしまっていて見難いですよね

Sv600_015_r

Acrobatでページの回転を選択

Sv600_016_r

「左に90度回転」を選び「OK」をクリック

Sv600_017_r

これで表のページが回転しましたので、ファイルとして保存します。

Sv600_018_r

 

一気に丸々1冊スキャンすると、失敗した時とか取り返しがつかなくなりそうなので、章毎とかに区切ってスキャンして補正をかけてPDFファイルに保存しました。

また、同じ作業が繰り返しになって飽きて、集中力が切れるのを防ぐという意味もあります。

章毎などに分割してPDF化したファイルを最後、Acrobatでまとめていきます

Sv600_020_r

 

PDF化した大八州開拓史をiPhoneに転送してみたところ

Iphone_r

本の中身をiBookで開いたところ

Img_1012_r

 

いくら貴重な本で、購入することが出来ないからといって、勝手に自炊して公開することは出来ませんから、本の権利者である大八州開拓農業組合の組合長にお話して、大八州開拓史の公開のOKを頂きました。

どこで公開するのかは、大八州開拓農業組合と今後決めて行きたいと思っています。

 

町おこしというと言い過ぎかも知れませんが、町の古い歴史を掘り起こして世に出していき、多くの方に知ってもらえる環境を作るのは大切だと思いまして、今回PDF社に趣旨を説明し、ScanSnap SV600の貸出をして頂きました。

注文殺到で出荷が間に合っていない貴重な品を貸して頂けて本当にありがたかったです。

 

以前書いた記事『守谷の歴史を学ぶために、「大地を拓いた女たち ~満州開拓から近代農業に行き着いて~」を読みました』には大地を拓いた女たちの要約を書かせて頂きましたが、出来たらこの本も電子ファイルとして公開したいと思っています。

しかし、この本の権利者は大八州開拓農業組合だけではないので、大八州開拓農業組合に権利者からの許諾を得てもらえるようにお願いしてあります。

もし、許可が得られれば、この本も是非ともネット上に公開したいと思っております。

 

 

前へ

さくら坂VIVACEで毎月行われる朝市「さくら坂メルカート」に行きました

次へ

取手市米ノ井の久兵衛で、とても美味しい「つけ麺」を頂きました